先生、執事、不良、幼なじみ、俺様……えーと、後なんだっけ。
「お……みーっけ」
俺様キャラは意外に簡単に見つかった。
近くの廃材の裏にいたのだ。
どうやら、足をくじいているようだった。
「…………なんで、だよ」
「なんでって言われてもねぇ……」
俺様キャラは俯いて呟く。
「なんでだよ……もし、お前が戻って来ても、すぐ引き返せるよう隠れたのに……」
隠れてたのかよ、おい。
俺様キャラの呟きは、やがて叫びに変わる。
「なんっで、お前は、いつもいつもいつも、俺様の予想を上回るんだよっ!?」
軽く笑ってやる。
「そんなの決まってるじゃない」
私が言える言葉は、これしかない。
「『私が私だから』よ!」
あ、
今の私、ちょっと格好いいかも。