ホットレモンの憂鬱
「…えっ!?…あれ、真愛だったの!?だって髪型違うしっ!わかんねーよっ!!…まさか、…その時から?」
「…知らないっ」
って、膨れた顔をそっぽ向けた。
そんな真愛の隣に腰を下ろす。
「まーちか?」
顔の覗き込むと、クッションを俺の顔にぶつけてきた。
「ぶっ…。何すんだよっ」
クッションを取り上げ、真愛の膝の上に置いて再び顔を覗き込んだ。
眉を寄せて、瞳を潤ませ耳まで赤くなった真愛が目に飛び込んでくる。
「好き…」
って、涙目で訴える。
ヤバイって…。
嬉し過ぎる。
理性に負けそう…。
真愛の赤く熱くなった耳たぶに唇を付ける。
「…俺も好き」
もっと聞きたいことはあるのに、その言葉だけで充分だ。
切れた細い糸が、やっと繋がったんだから…。