ホットレモンの憂鬱

真愛が『また来たい』って言ってたから、何の気無しに、夜の海に連れ出してさ。

もうすぐ冬到来で、晴れてるのに寒くて震える体を堪えて。


夜空には一面の星空。

キラキラと光りを放つ無数の輝く粒を宙に描く。


そんな綺麗な天然のプラネタリウムを眺めながら…。


『いきなり着いて来いって強引だから、何だと思ったら、…これ?もしかして…、私に見せるために?』

『バーカッ、自惚れんなよ』

『なっ…、何よっ!ちょっと言ってみただけだもんっ』

『…って、まぁ…、お前暇そうだし』

『何よー、私は暇つぶしに誘われたの?』

『あはは、そんなとこ。何?もしかして期待した?』

『…うん』

『へ…?』

『だって、真剣な顔して車でも喋んなかったじゃない…』

『じゃあ…、俺達付き合ってみる?』

『え?』
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