真実のトビラ
記憶
『泣かないで…。
なぜ泣いてるの?
お父さん?なんで泣いてるの?』

私の頭の中に眠る記憶…あの日から私は素直な気持が口にだせなくなった。
小さい頃、父が泣いていた日があった…私はしっかりしなきゃって強く思った。
気がつけば母がいない生活…
いつもまわりには知らない人に囲まれて可愛がられ、愛想振りまいて…まわりに合わせた生活…
初めからわかってた。捨てられた事…だけど、受け入れたくなかった。
みんないぃ人ばっかりで、淋しい思いはしなかった。ただ普通の家族の温もりはしらない…
いつのまにか、一緒に暮らしてたおばあちゃんやお兄ちゃん達…そこでも素直に接したりしない自分がいた。
学校に行くより、大人の中にもいる自分が生きてるって思える時間だった。
まわりに合わせる事だって慣れてる。愛想笑いだってできてた…
あの時までは…
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