雅 - MIYABI - *さみ短2*
第1部
私、藤倉 八重(フジクラ ヤエ)17歳 ピチピチの花盛り♪
だけど、彼氏はいないよ。
うんっとね、…作らないの。
だって、男は…ねぇ。
いいの、私には璃花がいるから♪
彼女は、私の幼馴染みであり心友の桃谷 璃花(モモタニ リンカ)。
今まで色々な事に助けてもらってるの。
だけど
私達は、この春でお別れ。
馴れ親しんだ赤いスカーフを巻いた白地のセーラー服
門を潜ると太く大きなソメイヨシノ 通称千年桜がある学校、桜華学院を卒業。
それぞれ別の道に歩む事に。
彼女は、ずっと憧れだったエステシャンの仕事に就くんだって。
私はね、特にやりたい事もなかったから伯父様のいるオフィスで、事務をする事に。
あっ、コネはあるけど ちゃんと試験はパスしたのよ。
話が逸れて来ちゃったかしら?
私達は、最後に思い出作りにという事で京都へ行く計画を遂行中。
「八重~、最高の思い出作ろうね☆」
「そうだね♪ それはいいけどさ、先ずは期末テストでしょ」
「うっ…。」
「大丈夫、赤点さえ採らなければいいんだから…ね♪」
「八重~、勉強教えて~(泣)」
「しょうがないなぁ」
学校を後にし私と璃花は街中を歩きながら語らう
璃花の家にいたら、いつの間にか空は橙色
「じゃ、今日はここまでね」
「う、うん」
「大丈夫♪やるだけの事はやったんだから 晴れて京都へ行くんでしょ?」
「そうだね 私、京都へ行ったら絶対にやりたい事があるの」
「何?」
「それは、お楽しみ(笑)」
・