雪と涙とアナタと~CASE1~
校門をいつものようにくぐって、私は自分の教室へと向かった

いつものように友達に「おはよう」の挨拶をして、いつものように自分の席に向かう

挨拶をする相手の美月は、とても綺麗で儚げな女の子だ

小学校の頃からの付き合いで、何かと相談をしたり、のってみたり

美人なのに、彼女は今まで決して彼氏を作ってこなかった

それはどうしてなのだろうか?

分からないけれど、何か悩みがあるのならいつか相談してくれるだろうと、私は何も聞かない事にしている

そう言う私も、彼女に告げていない事がある

それは先生の事が好きだという事

この想いは、どうしても誰にも言えない

言ってしまえば、相手にも、彼女にも迷惑がかかる気がして言えなかったのだ

だからきっとお互い様

でも今日が終われば美月には話すから

だから今だけは秘密のままにさせてね?


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