同じ歩幅で ~恋、してますか~
残りの人生が何年残ってるんかわからん。
健康やけど、そう長くも生きられへんやろう。
そやとしたら・・・
残りの何年かの人生を、美知さんと一緒に歩んでいきたい。
こうしてのんびりと・・・
にっこり微笑み合いながら・・・
ゆっくりと生きていきたい。
楽しい時間はあっと言う間や。
何も自分の気持ちを言えんまま、店を出た。
「送らせてください」
私がそう言うと、遠慮した美知さんは、大丈夫ですと首を振った。
「もうちょっとお話したいから・・・送りたいんです」
美知さんはちょっと照れ臭そうに笑って、じゃあお願いしますと言った。