幸せのカケラ


そっか。



弘樹,彼女いるんだ…





全然知らなかった。




私,弘樹が好き…







一緒に行ったとき,キスされたから。

いっぱいメールしてくれたから。

文化祭の時,笑ってくれたから。

体育祭の時,手振ってくれたから。





弘樹は私の事好きなのかもって,勝手に思い込んでた。




馬鹿みたい…





何もできないうちに,顔も分からない女の子に弘樹を盗られちゃうなんて…





「ゆりか先輩聞いてる?」




「えっ?」




あっ…
璃子の事忘れてた。



「何ぼーっとしてるんですかあ!」








もう…やだ。
やだ…



やだよ。





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