幸せのカケラ
はあ…
緊張する。
なに喋ればいいんだろ?
「よっ!」
顔をあげると,弘樹がいた。
こんなに近くでみるの,久し振りかもしれない。
ドキドキドキドキ
「おはよ!早かったね」
「今日早く目覚めた!」
それから他愛もない話で盛り上がった。
部活の話,学校祭の話。
弘樹達は,ルール破って一週間部活禁止だったみたい。
おもわず笑っちゃった。
だって禁止にしたの,先生だもん。
「去年は,私と弘樹おなじブロックだったよね?」
その時初めて弘樹の存在を知ったなあ。
「ゆりか先輩,バトンパス強いもん。痛かったんだよ」
ブロック対抗リレーに出た私は,バトンを渡すのが偶然弘樹だった。
その時のバトンパスは,相当痛かったみたい…
「だって落ちたら嫌じゃん!ごめんねえ」