雪と涙とアナタと~CASE2~
その言葉にまた新しい涙が流れていく

これが現実なのかと疑ってしまう

これがもし夢ならば、醒めないで……


「私も好き」


そう言って私は彼の背に手をまわした

彼はそれに応えるように私を強く抱きしめ返す


「痛い…痛いよ、一哉……」


痛いという事は夢じゃないんだね

「わりぃ」と言って腕の力を緩めた彼の隙をついて私は彼から離れると、彼の頬にキスをした

次の瞬間に彼の頬が赤く染まっていく

その姿があまりに愛おしくて、面白くて私は「ふふ」と笑いを洩らした

そんな私を見て、彼はむくれて私をベッドに押し倒した


「泣かせてやる!」

「へぇ!!?」


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