雪と涙とアナタと~CASE2~
「ずっと聴きたかったその声……初めてお前を抱いた日からずっと、痛みで発した声を聞いた瞬間から、俺はずっとお前の声を聞きたかったの」


その言葉に私は驚いて彼を見上げた


「お前を紗江の代わりだと思って抱いた事は1度もないよ」


そう続けて言うと、彼は私の首筋にチクリとするキスを落とした


「これでやっと俺のもんだって言える……」


そうして私は初めて彼と気持ちのある行為をした

やっている事はずっと前から一緒なのに、満たされているという事はいつも以上に心地よくて温かくて、幸せだった


「かず…や……好き……」
「俺も、美月が好き」


外は大粒の雪

白く染まった道路

私もようやく深い沼から出る事が出来た

セフレからの卒業

幼なじみからの卒業


私はようやく卒業式を終えて、大好きな彼の隣で幸せに満ちた眠りについた




** Fin **



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