雪と涙とアナタと~CASE2~
おまけ
暗く静かな部屋の中

電子音で私は目が覚めた

それが私のケータイの音だと分かって、着信相手を確認するとそれは亜祐美からのものだった

電話すると言われていたのに、すっかり頭から抜けてしまっていた


「はい!!!」


慌ててケータイに出ると、機械越しに届く彼女の声


「美月!?良かった、やっとつながった!!!」


聴こえてくる声は、本当に心配したという声だった


「ごめん、ちょっと色々あって……」
「あ、もしもーし」


私が話してはずの受話器はいつの間にか手元を離れ、隣にいた一哉に奪われていた


「ちょっと返してよ!!」


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