指先からの恋物語
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
帰り道 あたしと優真は
しばらく無言だった
あたしの腰のことを気遣ってか
ゆっくりと足を進めてくれている
・・・・なんでこんなに気まずいの?
あたしは優真とたくさん話したいのに
優真は話したくないのかな?
でも 今がチャンスなんじゃない?
あたしの気持ちを伝える
チャンスなんじゃない?
「「あのさ」」
あたしが口を開いたら
優真も口を開いた
「優真先に言いなよ」
「・・・わかった」
いつもの住宅地
やっぱり人通りが少なくて
とても静か