指先からの恋物語









「ここ」





しばらく歩いて連れてこられた場所


そこは 商店街だった



あたしの町の商店街は

結構な溜まり場となっている





その商店街の奥にある

小さな美容室



「入るぞ」




そう言って スタスタと中へ入っていく多田




「ちょっと 待てよ!」




あたしも慌てて後を追う








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