指先からの恋物語
多田は何やら 引き出しから

小さな小箱を取り出してきた




「カッコイイね お兄さん」


「まぁな 俺の兄貴だから♪
 兄貴がカッコイイと弟も
 カッコよくなるんだよ」


「それには ノーコメで」


「はぁ!?
 だって俺カッコよくね?」


「自分で言うな」



冷てぇなぁと言いながら

小箱の中身を台の上に並べていく





その中身とは・・・



何色ものマニキュアや何種類もあるストーン

さらにネイルシールや小さな花まで・・・



「・・・これ
 全部アンタが集めたの?」


「ちげーよ
 これは全部兄貴からのお下がりだよ」


「ふーん」





お兄さんもネイルやるんだ・・・



確かに思い出してみれば

お兄さんの爪もカラフルだった気が・・・






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