指先からの恋物語
あたしと唯奈は今 屋上にいる



青い空に 綿菓子のような雲がふわふわと浮かんでる


フェンスにもたれて 風に少し髪を揺られながら あたし達はその空を見上げている





「ねぇ 葵」


「ん−?」


「今って 授業中だよね?」


「うん あたし達サボってんだよ」


「ハハッ 怒られそう」






そう言うと唯奈は コンクリートの上にねっころがった


男子がいないから おもいっきり大きな大の字に 体を広げている



風でスカートがめくれて 下に履いているハーフパンツが見えてもお構いなしだ







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