指先からの恋物語



まぁ 本気で好きじゃないのに

付き合った俺が悪いのかもな・・・





だからって 俺に近づいてきた女を

懲らしめるために

苛めるってどーよ?





「こんないい女を捨てた優真が
 いけないのよ!
 優真が私を捨てなかったら
 あの葵って子もあんな目に
 遭わなかったのよ!!」









プッツン







俺の中で何かが切れた





「悪いけど」


「え?」


「最初から本気でもなかったし
 ていうか お前みたいなブス
 本気で相手すると思う?

 勝手に思い込んでもらうのは
 こっちとしても
 マジ うざいから

 一回その顔 鏡で見てきたら?
 俺は葵の方が何十倍もいいから」



「・・・・ヒドイ」


「ヒドイ?
 俺は本当のこと言っただけ
 どっちかというと
 
 あんたの方がヒドイ・・
 いや 最低・・かな?」



ギロッと羽音を睨む



羽音の目には うっすらと

涙が溜まっていた

















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