旦那様は高校教師


ガラガラッ。



保健室のドアが開く音が、ベッドまで届く。



「お前ら、まだ授業中だぞ。サボりか?」



あっ!此の声は先生!?



「星野先生こそサボり?」



由美さんの明るい声が聞こえた。



もう元気になったんだ…。



良かった。



「俺は今、空き時間。2人とも他の先生にバレないようにしろよ?」



先生の声が少しずつ大きく聞こえてくる。



まさか此処へ来てる!?



どうしよう…寝起きで髪がグシャグシャになってるはず。



見られるのは恥ずかしい。



あたふたしていると、カーテンの向こうで足音がピタリと止まる。



そしてベッドの横のカーテンが少し揺れながら、ゆっくり開いていく。



私は咄嗟に布団を被った。





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