旦那様は高校教師
「南条?」
あ~ん、どうしよう…。
此のまま寝た振りした方が良いかな?
「南条?…まだ寝てる…?」
再び先生に呼び掛けられ、私は布団から少しだけ顔を出してみた。
「起きてたのか?」
先生の穏やかで優しい笑顔が向けられる。
「は…い…。先生の声で…」
本当はもっと前に起きてた…とは言えない。
だって今、私と先生の会話は由美さん達に聞こえてる。
もし、もっと前に起きてたと分かったら、会話を聞いた事がバレてしまう。
だから口が裂けても言えなかった。