旦那様は高校教師


「どうぞ」



伯母さんは俺の前にお茶を出し、向かい側に座る。



「ほたる、此方においで」



俺は襖の前に座っているほたるを、隣に呼び寄せた。



「あの…以前、伯母さんの方からお話がありました、ほたるさんとの結婚の事ですが…」



伯母さんに見えないよう、テーブルの下でこっそりほたるの手を握る。



「…明日、入籍する事にしました」



俺もほたるも顔を見合せ微笑み合う。



「まぁそうなのぉ♪良かったぁ♪」



伯母さんの顔からは、笑顔が漏れっぱなし。



心から結婚を祝っての笑みなら、俺も素直に喜ぶんだけど…。



良く分かんないんだよな、伯母さんのホントの気持ちがさ。





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