旦那様は高校教師


「次郎…行ってきます!」



私は次郎に元気良く手を振り、先生の車に乗り込んだ。



「ごめんなぁ、俺がアパートに住んでなかったら、次郎も一緒に連れて行けたんだけど…」



先生はハンドルを握ったまま、頭を下げる。



「ううん、良いの。元々、茜ちゃんが飼ってる犬だから…」



「そっか…」



先生は呟くと、私の頭をポンポンとした。



「着いたぞぉ」



先生は駐車場に車を停め、トランクからバックを取り出す。



「あっ、私も持ちます」



手を伸ばしすと、先生はニカッと笑ってこう言った。



「大事な奥さんにそんな事させられないよ」



お…お…奥…さん!?



聞き慣れない単語に、私の顔が沸騰する。



でも結婚したんだから、私は奥さんで先生は旦那様。



恥ずかしいけど、凄く嬉しい♪





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