旦那様は高校教師
今から、私は何をしたら良いんだろ…。
心ちゃんの近くに腰を降ろすと、隣の部屋が目に入った。
あっ、お布団が敷いてある…。
浮かれてて気付かなかったけど、今日から一つ屋根の下で寝るんだよね!?
男の人と夜を過ごすと言うのはつまり…其の………。
うわっ、急に動悸が…!!
心の準備もまだ出来てないのに…。
「俺、まだ色々とする事があるから、炬燵の部屋で寝るよ。遅くなると思うからほたるは先に寝てて…」
心ちゃんはパソコンに目を向けたまま、淡々と話す。
また心ちゃんに、私の心の声が聞こえちゃった!?
『先に寝てて』と言われても、襖の向こうには心ちゃんが居るんだよ!?
並んで寝るより1人の方が良いけど、ドキドキして眠れないよぉ。
「お…おやすみなさい…」
私はそう言うのが精一杯だった。
特にする事もなく布団へ横になると、カタカタとキーボードを叩く音だけが届いてくる。
リズム良い其の音が何時しか子守唄となり、私は夢の中へ落ちて行った。