旦那様は高校教師
「あっ…」
フワッと風が吹き、ひらりと桜の花びらが舞い落ちる。
街路樹は目を奪う程、華やかな桜を咲かせ、それらは暗闇を照らす太陽のように輝いて見えた。
今日から私は高校生となる。
気持ちを切り替え、桜いっぱいの道を歩き始めた。
桜並木を抜けた先に見える、白く輝く高校の校舎。
ここから新生活がスタートする。
楽しい高校生活を過ごしたいなぁ。
不安と期待を胸に抱き、私は門をくぐった。
昇降口前の掲示板で自分のクラスを確認した後、教室へと歩みを進める。
ドキドキしながらドアを開けると、あちこちからはしゃぎ声が聞こえていた。
キラキラ輝くクラスメイトを少し羨ましく思いながら、自分の席に着くと後ろから可愛い声が飛んで来る。