旦那様は高校教師


「でも心矢がね…」



お母さんはフフフッと上品な笑みを浮かべ、チラリッと心ちゃんを見る。



すると、心ちゃんは赤い顔してそっぽを向いた。



ほらね…お父さんと同じ事をしてるでしょ?



「お母さん、心ちゃんがどうしたんですか?」



私は『でも…』の続きが気になり、お母さんに催促した。



「心矢が『養女なんて嫌だ!俺の嫁さんにする!!結婚しても娘に変わりはないだろ?其れに養女にしたら、ほたるは何処かへ嫁に行くぞ』と言ったの…」



!?心ちゃんがそんな事を言ったの!?



「『嫁に行くぞ』の一言で私達は養女は諦め、お嫁さんとして迎える事にしたの♪」



「心矢と結婚しても娘に代わりないし、嫁にはやりたくないからな…」



お父さんは呟くように発した。



「もう良いだろう、そんな話…」



心ちゃんは真っ赤な顔をして、お茶を一気に飲み干す。



こんな心ちゃんは初めて見たかも♪





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