旦那様は高校教師


「心矢には春·夏·冬休みに手伝って貰ってるの♪ほたるちゃんも一緒にどお?」



お母さんは語り掛けるように優しく話す。



『どお?』と聞かれても、心ちゃんは『ダメ!!』だと言ってた。



どんな手伝いをするのかも分からない。



聞かれても返事に困っちゃうなぁ。



「母さんも、よけいな事は言わなくて良いから!!」



心ちゃんは少し怒ったような口調で言うと、ソファーを立つ。



そしてちょっと強引に私の手を引っ張ると、其のまま2階へ連れて行かれた。



階段を上がって左側が心ちゃんの部屋。



アパートの和室3間分位の広い広い洋室。



其の広さに圧倒され、私は呆然と立ち尽くす。



部屋のドアが閉まると、心ちゃんが私を抱き締めた。



フフッ♪心ちゃんはハグが好きなんだね♪



私も心ちゃんとのハグ、大好きだよ。



ドキドキしながら心ちゃんの背中に手を回すと、驚いた顔をしながらも微笑みが返ってきた。



此処へ来て、やっと見せてくれた素敵な笑顔。



ずっとずっと笑っていようね♪





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