旦那様は高校教師


「俺はリビングで寝るから、ベッドはほたるが使って」



其れだけ言うと心ちゃんは部屋を出て行った。



此れは心ちゃんの優しさ?



其れとも避けてる?



いくら恋に鈍感でも、2人で夜を過ごすという事がどんな事か、知らないわけじゃない。



私に、其の覚悟はある?



ううん、まだ心の準備も覚悟も無い。



心ちゃんは、きっと其れを見抜いてる。



だから部屋を出て行ったんだと思う。



私達の夫婦生活は、まだ始まったばかり。



今すぐには無理だけど、いつかきっと心ちゃんの思いに答えるから、其れまで待っててね。



其の晩、複雑な思いを抱えたまま眠りに就いた。





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