旦那様は高校教師
「俺はフロントだから一緒には居られないけど、困った時はいつでもおいで」
「はい」
「しっかり頑張れよ!!」
「はい!」
心ちゃんにそっと背中を押され、私は売店へ向かった。
「おはようございます」
精一杯の明るい声で、既に出勤していた白木さんに挨拶をすると、柔らかい笑みを溢しながら挨拶が返って来る。
「おはよう。制服があるからロッカールームで着替えて来て?」
「あっ…はい…」
私は手渡された制服を手に持ち、売店を離れた。
あっ!!そう言えば…ロッカールームって何処にあるの?
聞くの忘れちゃった!?
売店へ引き返そうとしたけど、白木さんは接客をしている。
どうしようと思いながら、私は急いで事務所へ行き、フロントの裏口へ向かった。
「し…。先生…先生…」
ドアを少し開け、小声で心ちゃんに呼び掛けた。