旦那様は高校教師


「取り敢えずレジの使い方を教えるね」



白木さんは手近の商品を手に取り、丁寧に教えてくれる。



「殆どの商品はバーコードをスキャンするだけで良いけど、中には手打ちするのもあるの…」



うんうん、成る程。



私は白木さんの説明を受けながら、分からない事をメモする。



簡単そうだけど、機械音痴の私には、覚えるまで時間が掛かりそう。



不安ばかりが大きく募る。



良し!暫くは白木さんの横で、商品の袋入れを手伝う事にしよう!!



「南条さん、レジの他にも仕事は色々あるのよ?」



レジと睨めっこする私に、白木さんは優しく話し掛ける。



「試食の準備·商品の陳列·棚掃除……手が空いてる時にしてね」



「はい」



予想以上にする事が一杯で目が回りそう。



其れでもヤルと決めたんだから、弱音は吐かない!!



私は足手纏いにならないようにと、言われた事を必死に頑張った。





< 247 / 743 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop