旦那様は高校教師
「取り敢えずレジの使い方を教えるね」
白木さんは手近の商品を手に取り、丁寧に教えてくれる。
「殆どの商品はバーコードをスキャンするだけで良いけど、中には手打ちするのもあるの…」
うんうん、成る程。
私は白木さんの説明を受けながら、分からない事をメモする。
簡単そうだけど、機械音痴の私には、覚えるまで時間が掛かりそう。
不安ばかりが大きく募る。
良し!暫くは白木さんの横で、商品の袋入れを手伝う事にしよう!!
「南条さん、レジの他にも仕事は色々あるのよ?」
レジと睨めっこする私に、白木さんは優しく話し掛ける。
「試食の準備·商品の陳列·棚掃除……手が空いてる時にしてね」
「はい」
予想以上にする事が一杯で目が回りそう。
其れでもヤルと決めたんだから、弱音は吐かない!!
私は足手纏いにならないようにと、言われた事を必死に頑張った。