旦那様は高校教師
「ほたる、市川さんって人、何て言ったの?」
祐奈が私の制服を軽く引っ張る。
「…星野先生に会いたくて、此の高校へ来た。こんなに格好良い人が担任で嬉しい。1年間宜しくお願いします…かな」
私は小声で訳を教えた。
「えーっ!?好きって言っているようなものじゃない!!」
祐奈は少し興奮気味。
やっぱり祐奈もそう思う?
先生は何て答えるのかな?
『嬉しいよ』とか『有り難う』って言うの?
私は落ち着かない気持ちで、先生の答えを待った。
「Same here.Give me best regards for 1 year.」
『こちらこそ。1年間宜しく』
先生は他の事には触れず、其れだけ答えた。
そうだよね…先生だもん。
勘違いや誤解を招く様な返事はしないよね。
何故だか分からないけど、ホッとしている私が居た。