旦那様は高校教師


「…もしかして…南条さんは心矢さんの事が好きなの?」



戸川さんの問い掛けに、私の顔は一気に熱くなる。



「キャッ♪可愛い~♪でも此処ではバレない様にした方が良いよ?」



えっ?バレない様にってどう言う事?



「もし雪子さんが、まだ心矢さんの事を好きだったら、絡まれるよ?」



「か…絡まれる?」



聞き返す私の声が、強張る。



「穂波ちゃん、そんな言い方したら南条さんが怖がるでしょ?」



村瀬さんは『大丈夫だよ』と言う顔を私に向ける。



「すみません…。あのね、心矢さんと雪子さんが付き合っていた頃、2人の事を知らない女の人が告白したの…」



戸川さんは小さくなって謝ると、再び雪子さんの話をした。



「そしたら雪子さんが『私の男に手を出すな!色目なんか使うな!!』と言って、苛めみたいな事もしたって話…」



う゛…もし其れが本当なら、雪子さん怖いよ。



学校の心ちゃんファンよりたちが悪い。





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