旦那様は高校教師
「皆、お喋りは其の位にして仕事に戻って!!」
白木さんの一声で、村瀬さんも戸川さんも各々の仕事を始める。
私もレジを離れ、3人のお姉さんに教えて貰いながら仕事を開始した。
でも気分は凄く憂鬱で、全然身に入らない。
色々教えてくれるお姉さん達に、申し訳ないな…。
そう思っていると、夕方、団体のお客様が帰る頃に、またレジは混雑して来る。
「南条さん、私が隣に付くからレジお願い」
「はい…」
村瀬さんに隣に立って貰いながら、私はレジを打つ。
そして私が手間取ったり分からなくなると、すかさずサポートしてくれた。
朝と同様、1·2時間はお客様の長い列が続く。
私はパニックになりながらも、必死で仕事をこなした。
う゛う゛っ…疲れた…。
団体のお客様が帰った後、ドッと疲れが襲って来る。
此の短時間でお客様としては知り得ない、働く側の大変さを思い知った気がした。