旦那様は高校教師


「ごめんな…」



心ちゃんは私の髪をワシャワシャッとし、車を走らせる。



「もう良いぞー」



少し走った後心ちゃんの声が掛かり、私はやっと狭い空間から広い助手席へと、座り直す事が出来た。



「今日は疲れただろ?」



「う…ん…。覚える事はイッパイあるけど色々勉強になる」



家に着くまでの短い時間、私達は仕事の話をした。



でも頭の中は雪子さんとの事で埋め尽くされてる。



今はどうなの?と聞きたい。



けど怖くて聞けない。



今はもう関係ない。



そう気持ちを切り替え、心ちゃんに心の中を見透かされないよう私は明るく装い続ける。



家に帰ると、お母さんは既に帰宅していた。



ハッ!!夕飯はお母さんと一緒に作る約束してたんだ!!



私は車を飛び降り、キッチンへ直行した。





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