旦那様は高校教師
「南条さん大丈夫!?」
勢い良く倉庫のドアが開き、心配そうな顔をした戸川さんが入って来る。
「へっ?何がですか?」
私は首を傾げた。
「何がって…雪子さんに何か言われなかった!?」
あっ!!其の事を心配して様子を見に来てくれたんだね。
「大丈夫ですよぉ」
明るく答える私を見て、戸川さんは不思議そうな顔をする。
「雪子さんにどんな事を言われたの?」
戸川さんは私の隣の椅子に座り込む。
私は雪子さんに言われた事を簡単に話した。
「雪子さんが言ってる事は嘘だと思います!指輪を見せられたけど、先生と違うモノをしてました…」
私は率直な意見を戸川さんに述べた。
今回の事は、私が心ちゃんと結婚しているから雪子さんの嘘を見抜けた。
けど、もしそうじゃなかったら…きっと私は雪子さんの嘘を信じていたと思う。
「成る程!言われてみればそうね」
戸川さんは、私の意見に納得してくれた。