旦那様は高校教師
「戸川さん…聞いても良いですか?」
「ん?何?」
「雪子さんは、どう言う人なんですか?」
私はまだ、雪子さんの事を良く知らない。
だからと言って、其れを知ってどうにかなる問題でもない。
ただ今日あんな事を言われたし、此処に居る間もっと慎重に行動すべきかなぁと思うの。
「雪子さんは男の前では甘ったるい喋り方するの!!しかもお金持ちとイケメンしか狙わない…」
あっ…心ちゃんは其のまま当てはまる。
雪子さんは心ちゃんの中身ではなく、外見と肩書きが好きなの!?
「イケメンでもお金がない人は即バイバイだよ?信じらんない」
戸川さんは呆れた顔をする。
「南条さん!雪子さんに負けちゃダメだよ?私は応援するから」
私の肩に力強く戸川の手が置かれる。
「有り難うございます…」
其れ以外の言葉が出て来なかった。