旦那様は高校教師
「えーっマジっすか?俺、彼氏に立候補しようと思ってたのにな…」
呟く様に言う保の言葉に、一瞬だけ冷静さを失いそうになる。
其れ…本気で言ってる?
絶対に渡さないよ?
でも本当なら…ほたるは自由に恋をして、色々な人と付き合ったり出来たんだよなぁ。
なのに俺と結婚したばっかりに、ほたるは他の恋を知らない。
俺なんかが独り占めしてて良いのかなって、思う時がある。
結婚した事、俺は後悔してない。
其れ所か、幸せすぎて未だに夢を見ているような錯覚に陥る。
ほたるにとっては、俺が最初で最後の恋の相手。
だから俺は、ほたるを全力で愛し抜き、決して後悔させない!!
そんな強い意志の俺に、弱い心の俺が割って入る。
もし…もしも…ほたるが保の気持ちを知ったらどうなるのか…。
告白されたりするのも初めてだろうし、結婚しているとは言え、誰でも嫌な気はしないもの。
其の時が訪れたら、ほたるはどう反応するのだろう。
部屋のベッドに横になり、天井を見つめながら不安な気持ちとの格闘は続く。