旦那様は高校教師


たまたま街で見掛けた雪子と知らない男…。



腕を絡ませ、2人はホテルへ姿を消した。



其の時の事は雪子に話さないまま、俺はサヨナラをした。



其れから間もなく、あの公園のブランコで泣いているほたると出会ったんだ。



俺にとって、雪子との別れは大きな意味がある事だったと思う。



もし雪子がああいう性格じゃなかったら、今の俺の幸せは無い。



あの時、街で見た事は今の幸せを手にする為に必要な事だったんだと感じてる。



ずっと幸せを守りたいのに、今ほたるは傷付いてる。



指輪についても結婚の事も、雪子は何も聞いてこない。



だけど、ほたるの前で態とらしい態度をとる。



ごめんな…辛いよな…。



雪子が居ると知ってたら、何が何でもバイトはさせなかった。



俺、今年に入って雪子が退職したと聞いてたんだよ。



其れがまた戻って来るとは思ってなくてさ…。



ごめん…本当にごめん…。



傷付いたほたるの心に、俺は謝り続けた。





心矢目線 END
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