旦那様は高校教師


「私でお役に立てるなら喜んで♪でもなぜ私に、付き合っている事を話してくれたんですか?」



そんなの決まってる!



「信頼してるから!!」



「有り難うございます。あの…そろそろ戻らないといけないので、失礼しても宜しいでしょうか?」



村瀬は腕時計に目を移す。



「あっ、うん。連れ出して悪かったな!有り難う」



「いいえ…では失礼します」



村瀬は一礼し、小走りで売店へ戻って行った。



本当は『結婚してる』と打ち明けても良かったが、其れを聞く事で、今度は村瀬が重い荷物を背負うかも知れない。



だから村瀬には、付き合っていると言った。



戸川はついうっかりって事があるけど、村瀬は其れがない。



保が来た時でも、村瀬なら然り気無くほたるを助けてくれるだろう。



其れにしても…保の奴、ほたるを夏祭りに誘っていたとはなぁ。



何としても阻止せねば…。





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