旦那様は高校教師


「心矢さん、有り難うございました」



村瀬さんはニッコリ顔で、心ちゃんに頭を下げる。



「どういたしまして。其れじゃぁ…」



右手を軽く挙げ、心ちゃんはフロントへと戻って行く。



うわぁ~格好良い♪



私は心ちゃんの仕草にポヤ~ッと見惚れてしまった。



「こらこら見とれない!」



目の前に村瀬さんの顔が近付く。



「す…すみません!直ぐ仕事に取り掛かります!!」



私は急いでレジカウンターに入り、掃除を始めた。



「昨日、心矢さんから付き合っている事聞いたよ」



試食を切りながら、村瀬さんが話する。



はい…昨夜寝る前に、私も心ちゃんに聞きました。



「心矢さんは保ちゃんの事を、凄く気にしているんじゃないかな?其れで私に付き合っている事を話してくれたんだと思うんだ…」



そっかぁ…やっぱり気にしてるよね。



岡本さんの事…。





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