旦那様は高校教師


「保ちゃんに、お祭りに行こうって誘われてたでしょ?其れ私も一緒に行って良いかな?」



「良いですけど、心ちゃんがお祭りに連れて行ってくれるから、岡本さんにはもう一度ハッキリ断ろうと思ってます」



初めから岡本さんとお祭りへ行くつもりはない。



何度断っても誘われるけど『彼氏と行く』と言えば、もう誘われないと思う。



「南条さん、心矢さんの事“心ちゃん”って呼んでるんだ!?本当に付き合ってるんだね♪」



村瀬さんはニッコリ笑う。



つい気が緩んで『心ちゃん』と呼んでしまったけど『先生』より良いでしょ?



周りに人が居たとしても気付かれにくいと思うし…。



「きっと保っちゃんは、何を言っても南条さんとお祭りへ行こうとするよ?」



村瀬さんの言葉に私は返事が返せない。



確かにね…散々断っているのに、毎回誘われるもん。



岡本さんには何を言っても通用しないのかなぁ。



「保ちゃんは私に任せて、南条さんは心矢さんとお祭り楽しんでよ♪」



「えっ!?」



「学校の人に会ったとしても、私達が居ればフォローもしてあげられるでしょ?」



村瀬さん…そんな事まで考えてくれてたんですか!?





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