旦那様は高校教師


「有り難うございます。私…凄く嬉しいです…」



村瀬さんの優しさに、目頭が熱くなる。



誰か1人でも秘密の共有者が居るだけで、心強いんだね。



夏休みが終わっても、村瀬さんには色々とお世話になったり、心配を掛ける事もあるかも知れない。



出来るだけ自分で考えて行動しようと思っているけど、どうしてもって時は村瀬さんに相談しても良いですか?



「後の事は私に任せて♪今は仕事に集中しよう!!」



「はい」



私は暫しお祭りの事は忘れ、仕事に専念した。



「お疲れ様」



昼休み、タイミングを見計らったかのように、心ちゃんと岡本さんが売店へ顔を出す。



「心矢さん、今日のお祭り私も行きますけど、心矢さんも仕事が終わったら行きませんか?」



村瀬さんが、然り気無く心ちゃんを誘う。



「あぁ、うん…良いよ」



ちょっぴり戸惑った心ちゃんの顔から、笑顔が零れ出す。



心ちゃんには何も言ってなかったけど、村瀬さんの心遣いを分かったみたい。



さすが私の旦那様♪





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