旦那様は高校教師
心ちゃんって凄く優しい旦那様だよね!?
どうしてそんなに優しいの!?
こんな素敵な旦那様、この世に心ちゃんしか居ないよ?
私…こんなに幸せで良いのかな?
くすぐったい感触を覚えながら、私は再びキッチンへ戻った。
翌日、私と祐奈は茶道部に入部した。
予想通り、先輩達の陰口があちこちから聞こえる。
「こんな時期に入部するなんて、絶対に先生目当てよね~」
「ねぇ、あの子じゃない?先生にパンとかお菓子を貰ってた子…」
「先生が結婚して相手にしてもらえないから、此処まで追い掛けて来たんじゃない?」
陰口を言うのなら、普通は聞こえない様に言うのだろうけど、先輩達の声は良く聞こえる。
「言いたい事があるなら堂々と私に言って下さい!!」
そう心の中では思っても、言葉には出来ない…。
気にしちゃダメ!!
悪い事なんて何もしてないもん!!
私は聞こえない振りをして、先輩達に背を向けた。