旦那様は高校教師


「あ…あれは強制的にリレーの代表にされて…。其れに俯いていたのは、赤くなった顔を見せられなくて…」



「ん…知ってる」



心ちゃんは私の髪を透く。



「知ってるなら、どうして此処に?」



「ん?一緒に帰る為の口実…」



意地悪な笑みを見せた後、心ちゃんは保健室を出て行った。



初めての部活だったのに、こんな事になるなんて…。



祐奈1人残して来たけど大丈夫かな?



此処にこうして居るのが、凄くもどかしい。



祐奈の所へ行きたいけど、今戻ったら心ちゃん怒るだろうし、皆だって変に思うよね?



私はどうしようもなく、ただ時間が過ぎるのを待った。



「入るぞ?」



1時間程して、心ちゃんが保健室へ顔を出す。



隣には祐奈の姿もあった。



「ほたる、大丈夫?」



心配そうに祐奈が訪ねる。





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