旦那様は高校教師
「うん、大丈夫。心配掛けてごめんね…」
ホント、申し訳ないよ…。
青ざめはしたけど、体調が悪かった訳じゃないからね。
「私は今から帰るけど、ほたるはどうする?」
「あっ…俺が送ってく」
心ちゃんはポケットから鍵を取り出す。
「其れじゃぁ先生、ほたるの事宜しくお願いします…」
祐奈は心ちゃんにお辞儀をし、静かに帰って行った。
「何か西野に悪い事したな…」
心ちゃんはポリポリ頭を掻く。
「明日、私から祐奈に、もう一度謝っておくから大丈夫」
私は心ちゃんの手にそっと触れた。
「悪いな…」
心ちゃんは私の手をギュッと握り、そう呟いた。
こうして私の初めての部活は、茶道を習う事なく終わってしまった。