旦那様は高校教師
第7章 秋(10月)
悩み
10月中旬、中間テストが始まった。
「ほたる、晩御飯は俺が作るよ」
「風呂の準備は終わったから、一段落したら入っておいで」
2週間程前から、心ちゃんは積極的に家事の手伝いをしてくれる。
其れは少しでもテスト勉強が出来る様にと言う、心ちゃんなりの配慮。
「有り難う…」
テストが終わったら、ちゃんと家事頑張るから、今だけ甘えさせて貰うね。
「分からない所ある?」
家事の合間や仕事中でも、心ちゃんは声を掛けてくれる。
「ん…数学なんだけど…」
「此処?…あっ、此れはな・・・」
心ちゃんは専門教科外でも、解りやすく丁寧に教えてくれる。
どうして心ちゃんはこんなに頭が良いの!?
私がお馬鹿なだけ?
ちょっぴり凹みながら気を取り直し、私はまた勉強を再開した。