旦那様は高校教師
「もうこんな時間か…」
私の向かい側でパソコンをしていた心ちゃんは、電源を落としキッチンへ行く。
ガチャガチャと音だけが聞こえる。
何してんだろう?
気になるけど、今は集中集中。
私は広げた古典の教科書と向き合った。
「ほたる、夜食でも食べない?」
心ちゃんは2人分の夜食をお盆に乗せて運んでくる。
「有り難う♪…ごめんね、心ちゃんにこんな事までさせて…」
お夜食のうどんを啜りながら、私は小さくなる。
普段からきちんと勉強していたら、こんなに遅くまで心ちゃんを付き合わせる事もないのに…。
ごめんね…。
「ほたる、今ごめんねとか思った?」
!?心ちゃん?
また私の心の声が聞こえちゃった?
押し黙っていると、心ちゃんは私の隣に座り言葉を続ける。