旦那様は高校教師


思い出すだけでも辛い中学時代。



茜ちゃんの嫌がらせで、仲が良かったお友達みんな離れてしまった。



ずっとずっと孤独で寂しかった毎日。



生きる希望さえ失いかけていた私に、親友と呼べる大切な人達との出会いが訪れる。



其れが祐奈と詩織。



3人で笑い合ったり、冗談を言ったり…。



ずっと忘れていた楽しい心を思い出させてくれた。



私が今日まで話せなかったのは、きっと2人に対して臆病になっていたから。



友達を無くす哀しさ、1人になる恐怖…。



誰よりも其れを知ってるから、話す勇気がなかっただけ。



「私…また1人になるのが恐くて…詩織と祐奈に…ずっと話せなかった…」



今までの辛い出来事や様々な感情が込み上げて、目頭が熱くる。



「話してみてどうだった?」



先生は身を乗り出すように、私の方へ向きを変える。





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