旦那様は高校教師
心ちゃんには助けを求められない。
きっと学校だって事を忘れて、私を守ろうとする。
心ちゃんの悲しそうな顔は見たくない。
「浴衣姿も可愛かったけど、着物姿も似合ってるね」
相変わらず、私の気持ちなんか無視して岡本さんのトークは始まる。
あの時と同様、ニコニコしながら私の事を見る。
其れ止めて下さい!
ジロジロ見られるの、嫌いなんです。
「ねっ、ほたるの知り合い?」
祐奈が私の着物の裾を引っ張る。
「あっ、うん…夏休みに知り合った岡本保さん」
取り敢えず、作業する手を休め祐奈に岡本さんを紹介した。
「どーもぉ、岡本保です」
岡本さんは軽いノリで挨拶をする。