旦那様は高校教師


心ちゃんには助けを求められない。



きっと学校だって事を忘れて、私を守ろうとする。



心ちゃんの悲しそうな顔は見たくない。



「浴衣姿も可愛かったけど、着物姿も似合ってるね」



相変わらず、私の気持ちなんか無視して岡本さんのトークは始まる。



あの時と同様、ニコニコしながら私の事を見る。



其れ止めて下さい!



ジロジロ見られるの、嫌いなんです。



「ねっ、ほたるの知り合い?」



祐奈が私の着物の裾を引っ張る。



「あっ、うん…夏休みに知り合った岡本保さん」



取り敢えず、作業する手を休め祐奈に岡本さんを紹介した。



「どーもぉ、岡本保です」



岡本さんは軽いノリで挨拶をする。





< 460 / 743 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop