旦那様は高校教師


私は先生を見る事が出来ず、床の模様に視線を移す。



「顔が赤いけど、熱でもあるんじゃないか!?」



先生の手が額へと伸びて来る。



キャーーーッ、ダメです!



これ以上は私に近付かないで下さい。



私の心臓は破裂しちゃいます。



「熱はありません。大丈夫です!さようなら」



私はクルリと背を向け、逃げるように教室を飛び出した。



「ほたる!!待って」



小走りに廊下を進んでいると、後ろから私を呼び止める声がする。



えっ!?誰?



足を止め振り返ると、祐奈が私へ向かって駆けて来る。



「駅まで一緒に行こう♪」



小さく笑った祐奈の顔がニヤケて見えるけど…気のせい?





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