旦那様は高校教師
「こ…此処が…今…住んでるトコ…」
私はアパートの入り口に立ち、部屋を指差した。
「アパートに住んでたんだ!?」
「てっきり一軒家だと思ってた…」
祐奈も詩織も、私が一軒家に住んでいると思っていたらしい。
ごめんね…期待外れで…。
「狭くて散らかってるけど、上がって?」
私は玄関の鍵を開け、3人を部屋へ通す。
「家の人…誰も居ないの?」
辺りを見渡しながら、祐奈が訪ねる。
「あっ…うん…。今ちょっと出掛けてる…」
「そうなんだ…」
其れ以上、特に何も聞かれなかった。
「今、飲み物持って来るから座って待ってて」
私がキッチンで飲み物の用意をする間、栗山君はウロウロと部屋を見て回る。