旦那様は高校教師


心ちゃん、 気付いてた?



本当の事を言うとね、 私ずっと其の言葉を言って欲しかったの。



秘密の夫婦だから人前で『俺の奥さん』とは決して言わない。



其れは仕方のない事だと分かってる。



でも夢は見たいじゃない?



心ちゃんの奥さんとして誰かに紹介される日を…。



私の中で、早くても卒業後だと思ってた。



だから今日、其れを聞けるなんて予想外のサプライズだよ。



心ちゃん、私の夢を叶えてくれて本当に本当に有り難う。



此れ以上の幸せはないよ。



私は下を向き、涙を堪えた。



でも今回は無理みたい…。



熱いモノが頬を伝う。



私は余りの嬉しさに、溢れる涙を抑える事が出来なかった。





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